ボサノバシンガー 田坂香良子 -KAYOKO TASAKA-

コラム

歌の力

ひさしぶりに夜、テレビをつけたら、たまたま「吉田拓郎&かぐや姫、つま恋ライブ」というのを放送していました。
31年ぶりのコンサートらしく、会場は3万5千人(とのことでしたが)のファンで埋め尽くされていました。
40代〜50代のファンが屋外でスタンディングで8時間・・・
すごい・・・
そして、ほとんどの人が口ずさんでいるのです。
歌詞を全部覚えているのですよね・・・
もう、みんな、とっても幸せそうな顔をして、歌っているのです。
たぶん、そのとき10代の頃に戻りながら、そして、どこかで自分の過ごして来た今までの時間を振り返りながら・・・

歌の力はすごいと思いました。

1人の歌手が歌うことによって、何万人もの人を一度に幸せにできるのだから。
そして、また、何万人もの人を時空を超えてそれぞれの思い出の場所へ連れて行けるのだから。
こんなことって、なかなかできないなと。

それにしても、10代の頃に覚えた歌って今でもすぐに歌えるのはなぜなのでしょうね。
今なんて、なかなか歌詞が覚えられなくて、覚えてもすぐに忘れちゃうのに・・・笑
やっぱり、一番多感な時だからでしょうか?
年代の違う人とカラオケに行くと、本当によくわかります。1人だけ年代がちがったりするとちょっと悲しいことになってしまいますよね・・・

カラオケの話しはともかく(笑)、ファンの人たちの幸せそうな顔をみながら、しみじみ歌の力、そして、1人の歌手の力に感動した秋の夜でした・・・

(2006.10)