ボサノバシンガー 田坂香良子 -KAYOKO TASAKA-

コラム

醒めない夢

夢はかならず醒めるモノ。
わかっていても、恋してるときは、その気持ちが一生続くような気がします。

でもある日、ある時、ある瞬間、醒めてしまう・・・
夢から醒めるみたいに。

この間、友達が「高校生の頃、すっごくすっごくあこがれてた人がいたんだけど、彼の眉間にハエが止まったのをみた瞬間に急にさめちゃって、好きでもなんでもなくなってしまった」って言ってたけど、(かわいそうな彼・・・彼のせいじゃないのに、勝手に好きになられたり、嫌いになられたり・・笑)、思いがけない瞬間に、魔法がとけたように、ガマガエルが王子様になるのではなく、王子様がガマガエルになってしまったりするわけです・・・笑

恋は魔法だから・・・・
その魔法にかかっている間は、「なんでこんなになってるのか」がわからないんだけど、とけると「何であんなになってたのか」がわからなくなるんでしょうねぇ(笑)。きっと。
不思議です。

とけない恋の魔法があればいいのにね。
イヤな夢は早く醒めて欲しいけど、幸せな気分でいられる夢は醒めないで欲しい。
万が一、私が醒めても、相手には絶対醒めないで欲しい(笑)

でも、実は、人生そのものが醒めない夢だったりしてね。
死んだ瞬間に「あ、これまでのことは夢だったんだ」なんてことになったらおもしろい!
それで「よかったぁ、夢だった。」とほっとするか、「え〜、夢だったの???」ってがっかりするか・・・

私の人生はどっちだろうなあ・・・

(2006.08)