「ない」ことと「ある」こと

ブラジルから帰ってしばらくの間、逆カルチャーショックで、私は生きる屍のようでした。
あまりにもブラジルの生活が充実していて楽しかったから、ブラジルに馴染みすぎた私には、日本の生活が窮屈で、退屈で・・・・・・
そのうち、なんにもやる気がしなくなって、有り余る時間に押しつぶされそうになって、どうしていいかわからなくなってしまったのです。
そんなことを、ふと、この間思い出しました。

今は「時間がない、時間がない・・・」と言いながら走りっぱなしの私。
したいこと、しなければいけないこと、したほうがいいこと、がいっぱいあって、でも、できなくて。
時間がない→余裕がない→なにもできない・・・
ない、ない、ない、と「ない」ことを不満に思ってしまう近頃の私。

ブラジルから帰ってきたころの私は、したいことが「ない」、やる気がで「ない」、なにもしたく「ない」・・・
（かなり鬱病っぽかったですね、今思うと）
そういえば、このときも「ない」ことばかりに不満を募らせていました。

物事には必ず両面あるわけで、「ない」ということは「ある」ということ。
今の私には、ゆっくり落ち着ける時間は「ない」けど、仕事が「ある」、歌える場所が「ある」、したいことが「ある」、しかもいっぱい（笑）。
そして、その昔には、「時間」がいっぱい「あった」わけです。

不満を募らせて、口角をさげて生きるより、「ある」ことに感謝して笑顔で生きる方がいい！！
笑顔でいることは幸せへの近道。いい仲間に囲まれている人ってみんなとってもいい笑顔をしているでしょ？人は人に集まるもの。笑顔の周りには笑顔が集まり、そして、そこには幸せが宿る。笑顔が笑顔を、そして幸せを呼ぶのです。

体力がなくなると、気力もなくなり、どうしても「ない」ことに目が向いてしまいがち。
夏の疲れが出てくる今こそ、「ある」ことに感謝。
そして、笑顔、笑顔、笑顔！！

(2005.08)