ボサノバシンガー 田坂香良子 -KAYOKO TASAKA-

コラム

すきま男

人生のいろんなことを経験しつくした男性が一言。
「お互いの気持ちを100%埋め合えるパートナーなんてほとんどいないと思う。必ず、すきまができるんだよ。それはしかたないこと。僕はそのすきまを埋める、すきま男になりたい」

フフフ。都合のいい考え方だな〜。
『「すきま男」だったら束縛されないだろうから、相手はすきまを埋めてもらってハッピィ、こちらも束縛されないでハッピィってことでうまくいくよね・・・』っていうのが彼の目論見。
でも、世の中そんなに上手くはいかないですよね。

少し前に、「地図の読めない女、話しを聞かない男」っていう本があったけど、確かに男と女は思考回路が違うと思います。
そして困ったことに、ついつい自分の思考回路で物事を考え、他人も同じように考えるハズって思ってしまうんですよね・・
もちろん人それぞれだから、似たように考える男性と女性はいるだろうけれど。

女脳90%の私としては、すきま男の存在はあり得ないと思ってしまうのです。
頭では、そういう男性がたまにすきまを埋めてくれるとうれしいな、って思うけど、そういう人が現れたら、きっとその人にも100%を求めてしまいそう。
女が欲張りなのか、私が欲張りなのかわかんないけど(笑)。

男は束縛を嫌い、女は自分と関わりのある男を束縛したくなる・・・。
でも、実はこれも私の思考回路で物事を考えているからなのかもしれません。
相手を束縛しない女性もいるはず。
そして、そういう女性には「すきま男」はアリ!かもしれません。
でも、どうなんだろう? そもそも束縛しない女性には「すきま男」は必要ないのかも。
相手に100%求めないだろうから、すきまもできないものね。というか、すきまと思わないのかもしれない。

だから、やっぱり、「すきま男」が存在するのはむつかしい、ってことですね・・・。
男と女の関係はややこしくて、思惑通りにはなかなかいかないものなのです。

と、いう話しを女友達にしたら、「なりたいと言ってる彼がきっと一番すきまを埋めてほしいのでは?」という答え。するどい指摘!
ってことは、彼に必要なのは「すきま女」????

(2005.07)