神様の贈り物
去年の暮れに父がくも膜下出血で倒れました。
おかげさまで一命をとりとめ、今はリハビリ中。
手足は動くので、歩けるようにもなりましたが、なんと人格が変わってしまったのです!
とても気むずかしい父で、感情を表に表すのがとっても苦手だった人が、突然、よく笑うし、少しのことに感動して泣いちゃうし、なんだか感情を素直に出せる人になってしまったのです。
感情を閉じこめていた箱の重い蓋が開いた感じ。
父に対してずっと素直になれなかった私は、生まれ変わった父をみて、「これはまさしく神様の贈り物なんじゃないかな」と思いました。
だって、今なら素直に「お父さん、大好きだよ!」って言えるもん。
倒れたと聞いた時、最初に思ったことは、「あー、どうして元気な間に父に対して好きだって言ってあげなかったんだろう。」っていうこと。
言葉でも態度でも父を拒み続けていた自分を責めながら、東京から京都への新幹線の中で泣きました。
だから、意識が戻って、新しい父に出会った時、本当にうれしかった!
人と人、もしかしたら人と動物も、とにかく、片方が心を開かない限り相手も心を開いてくれないんですよね。
だから、誰に対しても心を開いて、素直な気持ちで向き合えば、相手も心を開いてくれるかも。
そうすれば、もっともっと心が豊かになって、幸せも増えるような気がする。
あたりまえのことかもしれないけど、今まで気づかなかったことを気づかせてくれた、そういう意味でも「神様の贈り物」だったんだと思います。
(2004.2)