ボサノバシンガー 田坂香良子 -KAYOKO TASAKA-

コラム

縁側

石垣島出身の友達がいます。
石垣島では、家の造りが昔風であれ現代風であれ、みんな玄関よりお庭から出入りすることが多いのだそうです。

いいですね。開け放たれた文化。
いつでもだれでも入ってきていいわよ!というおおらかさ、あたたかさ、自由さ、ふところの深さ。
そこには周りの人との絶対的な信頼関係があるのでしょう。
そして、縁側で庭先をながめながら、お茶を飲む。
都会のマンションに住んでいる限り絶対得られない、ゆったりと流れる贅沢な時間。
どこでも同じはずの1分、1秒が、ぜんぜん違う流れ方をする・・・・・。

そういう生活にあこがれながらも、現実にはカチカチカチカチといつも躰のどこかで時が刻まれている生活を送っている私。

夜がいつまでも明るくて、いつでも人が溢れている街。
一方ではそういう刺激が心地よかったりするのですが、こういう生活環境では、自分で自分の身を守らなければいけないから、自ずとドアをしっかり締めてしまいます。
そして、気づくと自分のことで精一杯。
こころの扉まで閉めてしまっていたりします。

寂しくなったり、人恋しくなったとき、だれもがいつでも来られる、そういう場所があればいいのに。
すごくうれしいことがあったとき、おもいっきりの笑顔で話せる相手がいる、そういう場所があればいいのに。
縁側というのは、まさしくそういう役割を果たすものだと思います。

考えてみれば、縁側というのは、内と外の間。どちらでもない場所。
外と繋がっている内側というか、内側と繋がっている外というか。
そういう場所って、とても風通しがいいはず。

あ!
いつか、縁側ライブっていうのがやってみたいな。
できればここちよい秋の風が吹く、月のキレイな夜にでも・・・・・