ヨットと人生
朝夕の風に秋の気配を感じ、もう夏は終わりかなと少し寂しく思うこのごろ。
猛暑続きで、あれほど「早く秋になって欲しい」と思っていたにもかかわらず(笑)
今年の夏は、縁あって何度かヨットに乗せてもらいました。
ヨットといっても大人が15人くらい乗れる大きなクルーザー。
クルーザーというと、胸板の厚い素敵な男性がシャンパン片手にビキニ姿の美しい女性をはべらせてるというイメージですが、私の場合は、漁師さんより真っ黒に日焼けしたおじさまたちと、日焼け対策ばっちり、帽子に長袖長ズボンのおばさんとビールと焼酎・・笑
セールをはり、エンジンを止めたら、聴こえるのは風の音と波の音だけ。
気持ちいい!
快調に風をうけて走るヨット。ここちよい風を感じながら、飲むお酒は最高!
でも、風が止んだら・・・・
進まない(笑)。
風がなくなったら・・・
暑い(笑)
ヨットは風まかせ。
風にあわせて舵をとり、帆をはり、目的地に向かって進んでいく・・・
風に向かって走っていくこともあれば、追い風で進んでいくこともある。
気持ちよく思い通りに、いい風に吹かれて楽しめるときもあれば、突然の雨や突風や雷もあり、目に見えない潮の流れに進んでいるつもりでも違う方向に流されていくこともあるとか。
そして、風を追いかけながら、遠回りしたほうが結局は早く目的地に着くこともあるらしい。
自然の力は自分にはどうしようもできないもの。
「抗えないそんな力を利用して、工夫しながら、みんなと協力して目標地点に向かって進んでいく。これがいいんだよ!」
というのがヨット乗りのおじさまの言葉。
ん???ちょっと待てよ。
これって・・・
人生と同じ??(笑)
追い風のとき、風をまともに受けて進むと、勢いが強すぎて舵が取れなくなることがあるらしいけれど、これまた人生と同じかも。
いや〜、深いなぁ、ヨットって。
でもヨットは、進めない状況になったら、エンジンをかければ進んで目的地に到達できるけど、人生は・・・?
人生にとって、エンジンに変わるものって何だろう。
あ・・・
それは、もしかして・・・
お金???(笑)
小さなエンジンさえない私は、とりあえずは流れ星に「カネ、カネ、カネ」とお願いするしかないかな、とこれからの人生を思いながら、これまた少し寂しく思った夏の終わりの午後でした(笑)
(2011.08)