ボサノバシンガー 田坂香良子 -KAYOKO TASAKA-

コラム

祭り

ボサノバシンガー 田坂香良子 -KAYOKO TASAKA-

夏、といえば、祭り!!
京都の夏は祇園祭りで始まります。
山鉾巡行の前の夜を宵山というのですが、この宵山に誰と一緒に行くか、というのが、今でいうところの「クリスマスは誰と過ごすの?」になるくらいのメインイベントでした。
私が学生のころは・・・
宵山、宵々山・・・。コンコンチキチン、コンチキチン、というあの祇園祭のおはやしを聞きながら、夜の人混みの中、手をつないで歩くしあわせ。
浴衣を着て、なれない下駄を履いて、鼻緒ずれをがまんして。
あ〜、行きたくなってきた!宵山。

そういえば、リオのカーニバルも真夏。
ま、リオは年中夏みたいなものだけど、カーニバルのあるころは特に暑い真夏!
こちらは、おはやし(?)と歌に合わせて踊りながらパレードをするというもの。
リオに住んでいたころ、一度だけカーニバルに出場しました。
おもしろかったけど、結構大変でした。
会場に更衣室がないのです。
だからね・・・・・

想像してみてください。
アパートから衣装を着て出かけるのです。
いくら街がカーニバルとはいえ、みんながみんなあんな格好をしているわけではもちろんなく・・・
キンキラキンの衣装を着て、大きな羽根飾りを抱えて、アパートから出て行く様を。
結構まぬけです。
でも会場に到着したら、「え?私のこの衣装、地味!!」って思うくらい派手な衣装の人たちばかり。
衣装はチームごとに違うので、自分で選べないのです。
ほとんどボディーペインティングの人もいれば、羽だらけの人もいる。
仲間からはぐれないように、同じ衣装を着た人達と一緒にリズムに合わせて歌いながら体を動かしていたら、ふと気づくともうそこは会場の中。
ぞろぞろ踊りながら歩いているうちにはじまってしまっていたのでした。
とにかく一チームの人数が何千人なので、参加してると全体像が見えない!
どこが最初でどこが最後なの???と、思う間もなく、どんどん進んでいき、大声で歌いながら踊りながら歩いていたら、あっという間に終わってしまいました。
覚えているのはそこまでです。
始まる前に結構カイピリーニャを飲んでいたので、パレードのゲートをでたところで記憶がありません。

祇園祭りとカーニバル。どちらも夏をより一層盛り上げるお祭り。
思い出っていいですね。宵山のことを書いてたら、あの頃の気持ちがよみがえってほんわかしてきたし、カーニバルのことを書いてたら、体が熱くなってきたし。
今年は、どんな祭りの思い出ができるだろう。とっても楽しみです!