ボサノバシンガー 田坂香良子 -KAYOKO TASAKA-

コラム

笑顔

電車の中。
小学生の低学年くらいの男の子がひとり。
つまらなさそうにしていました。
駅に到着。
相変わらず、つまらなさそうに電車をおり、改札に向かう彼・・・
改札に向かう途中、突然彼の顔は輝きだしました!
彼の視線の向こうにはお母さんと思われる女性が。
お母さんを見つけた彼の顔!
満面の笑み!
幸せそうな笑顔!
なんかこっちまでうれしくなる、そんな笑顔でした。

赤ちゃんの無垢な笑顔。小さな子供の愛に満ちた笑顔。
そんな笑顔も年齢とともに、親には見せなくなっていくような気がします。ふと自分を省みると、親にあの男の子のような笑顔は久しく見せていないなぁと。
反省、反省・・・・
何も親孝行らしいことができないのだから、せめて笑顔をみせないとなぁ・・・
親にとってみたら、子供はいくつになっても子供。
子供の笑顔は最高のプレゼントのような気がします。

笑顔が運ぶもの。それは幸せ!
でも、いきなり満面の笑みで「おかあさん、ただいま〜!」と帰ったら、母はきっとびっくりするでしょうね!「どうしたの?なにかあったの?」と逆に気味悪がられたりしてね(笑)
そのときの母の顔を想像しながら、おもわず笑みがこぼれた春の午後でした・・・


(2008.03)